「じ、ジロー。びっくりした、誰かと思った」 「やっぱり春川だったか。見たことある奴だと思ってたんだけど・・・」 そう声をかけた浪人生は、改めて私の顔を見る。 「髪型のことを言われる」と思った私は瞬時に警戒したが。 意外にも彼はこんなことを言いだした。 「珍しいな、お前が機嫌悪いなんて」 「