「こんにちは」
「・・・こんにちは」
いつもの通り先生は、私の前の椅子に座る。
放心状態から抜け出せない私は、とりあえず二コリと笑って見せた。
普段ならこんなこと、恥ずかしくてできないのに。
「あれ、髪の毛・・・」
私の髪に気づいたのか、先生は驚いたように言った。
「ずいぶん思い切ったんだねえ、見事なショートヘアだ」
「・・・ハイ、バッサリいっちゃいました。首元すうすうですねえ」
私は不思議と、先生の言葉に笑いながら答えている。
「夏に切ればよかったかなぁ・・・」
なのに自分の本心を語るかのように、笑っている私の目からは涙がこぼれおちた。
