顔を再び上げたお兄さんは、安心したように言う。 「でもよかった。この子急に倒れちゃってさ。家まで送ってあげようと思ったんだけど、全然起きなくて」 「倒れた?アキが?」 「そうなんだよ、熱があったみたいで・・・」 彼が一通りの事情を話すと、お姉ちゃんはさらに驚いて言った。 「マジかよ、コイツ熱なんて出したことなかったのに・・・」