私はるんるんな気分を所持したままその服をとりだすと、オタクがアイドルを眺めるような目つきでにんまりと笑った。 『へっへっへ、セーラー服が嫌いなオジサンはいないでしょ』 この私の黒い企みからわかるように、今私の腕の中に抱えられているのは中学生の時に着ていたセーラー服だった。 なぜこんなとんちんかんなことを思いついたのか。後に私は激しく後悔することになる。