ひきこもり女学生の脳内断面図








私はただ、お姉ちゃんの背中だけを追い続けていた。そうしてとうとう、出口らしき場所に到達したらしい。






「東口」と書かれている案内のある階段を、お姉ちゃんは黙って降りて行く。






私はその先にあるであろう母の姿までは見えないが、多分ついて行けば間違いない。








さすがに階段で転んでしまったら元も子もない。ゆっくりゆっくり人の波に乗って、私たちは下のほうへ下のほうへ向かっていく。







そうして地面に到達して、またさらにお姉ちゃんは無言で歩きだす。






駅の改札を抜け、どんどんどんどん、地下の駅の通路を進んで行く。






駅ビルやら何やらで賑わっている東口。当然サラリーマンより、若い人のが目につく。







こんなところに、母がなんの用があるというのか。一瞬自分の心に黒い影がよぎる。







お姉ちゃんに話しかけたかったが、必死で母を追いかけるお姉ちゃんに、私は黙ってついて行くしかなかった。






きらきらした辺りの様子とは正反対に、私の心は不安でいっぱいだったのだ。