一方、こちらゲルマン帝国より南、マジャール国。
ゲルマンの城下町よりも栄えるここは、流行の最先端の場としても知られ、
多くの人々が集まる場所。
流行の場のせいか、やたらとおしゃれを意識した人たちが集まって、
社交会などが開かれることもしばしば。
そんなにぎわいの中、1つのカフェで紅茶を口に運ぶ者。
「・・ふぁあーあ・・・」
「また欠伸かよ?あんなに寝てたくせに」
「・・暇なだけだ。こんな人ばっか歩いてるの見ると退屈で仕方ねぇ」
「待ち合わせ場所にはうってつけだ。
人がいない方がかえって目立つ」
それを聞いてまた不機嫌そうに地面に頭を垂れるティティ。
カフェのテーブルの下の日陰で心地よさそうに伏せているのかと思えば、
そろそろ退屈でたまらないらしい。
かれこれここで待つこと4時間ほど。
短気な彼にしては十分待った、と言える。
今まで何度もこんな場面に遭遇しているくせに、
いまだ慣れてくれないところが面白い。
くっくと彼はいつもの笑みを浮かべる。
「安心しろ。もうちょっとすれば来る」
「・・根拠のない言い分なんか聞きたくない」
「あるって」
「どこが・・・・」


