ナガレの騎士 ~光の竜と呪いの姫~

「・・確かに、‘‘約束’’を果たす前に姿を消してしまっては、面倒ですね」




「だろう?ならば、早く向かわないと。

・・そういえば、今何時だい?私は時計を持っていなくてね」




ゆったりと話す男にシャーロットはちらり、と時計を見つめて






「約束の時間まであと20分ほどかと」
「なに!?それは大変だ!体力だけでなく時間まで使ってしまった!」
「首を突っ込んだのは旦那様です。責任もって間に合わせてくださいませ」






さらっと言い放ったシャーロットの足は速い。
口ぶりだけでなく動作もゆっくりな男は2、3歩ほど遅れ始めていた。






先ほどまで遅れていたが、時間を知って急に足早になる。
シャーロットに追いつくとやれやれ、と呆れたため息をこぼした。







「君も存外冷たいね・・・。
従者とは主人の願いに忠実に従うものではないのかね?」


「ええ。
ですが主人の犯した責任まで問われることも、従者の役目とは思っておりません」



「・・・・」



「先ほど言われましたように私は少女を助け老人を逃がしました。
しかし時間のロスは旦那様が選んだのでございます。
私はきちんと忠告いたしましたよ」







ギリッと冷たい視線で男を睨む。
その視線はまるで冷たい氷のように刺さった。