高梨涼平。
身長178センチ。
2年でポジションはレフト。
度々遅刻や無断欠席する。
ジャンプ力とスパイクはチームで1番。

今日もまた高梨は遅刻して部活を訪れた。
彼はエースと呼ばれる立場。
だが少し楽天家過ぎやしないか。
キャプテンにあんな奴、エースじゃダメですよと文句垂れた時にキャプテンは、そのうち凄さに気が付くから、と言われ流されてしまった。


「俺打って良い?」

「勝手にすれば」

「市ノ瀬って俺だけに冷たいね…」


ストレッチをしながらコートへ入る高梨。
達弥にお願いと合図をすると達弥が高くトスを上げる。
高梨の体が大きくしなる。
次の瞬間には球は見事、私のコートの床に叩きつけられ大きく弾んでいた。


「おおお!!!」


1年からは歓声があがる。
2、3年は流石、とだけ。
ちくしょう!!
スパイクだけは凄くうまい。


「流石のイチもきついよなあ」

「うわー!悔しい!!!」

「頑張れマネージャー!!」

「うるさい!次は負けねーから!!」

「はいはい!」


高梨に話を流される。
むかついた!
ギリギリと高梨を睨みつけているとキャプテンがこらっと私の頭を軽く叩いた。


「えーっと、基本的アタッカーとして試合に出るには、私のレシーブを3回連続落とせたら、になる。その他ポジションも試験があるから、頑張るように!ちなみに私マネージャーなんだから、雑用とか相談とかも受け付けているからな!!」