騎馬戦が終わると何故だか真中先生に呼び出された。
バレー部全員が。
「さあ!部活対抗リレーよ!」
「なんで先生が気合い入ってるんですか?」
「木村先生に負けたくないからよ!!」
キムさんですか。
キムさんはバスケ部顧問。
真中先生とキムさんは高校からの付き合いらしい。
なのに犬猿の仲。
真中先生ボインだから、キムさん大好きだと思ったのに。
「バスケ部に勝てばいいんですね?」
「そうよ!あの筋肉バカを泣かせてあげなさい!!」
いつもの優しい真中先生はどこへ行った。
「そうね…もしバスケ部に勝ったら…脱ぐわ!私!」
「「「ええ!!!???」」」
「と真兎ちゃんが」
「は?私!?」
「それはいいや」
「なんか言ったか達弥」
佐藤達弥。
2年のセッター。
この野郎、どうせペチャは見たくないだろうな。
世の中乳じゃないよ。
「でも真中先生でしょ?俺頑張っちゃうよ!!」
「地獄の合宿が楽しみになってきたよ、どうしよう!」
「ちょ、4人ともマジ頑張れ!」
「ちっ、思春期め」
バレー部員たちが盛り上がり始めた。
マジで勝ったら脱ぐのか。
真中先生と脱いだら貧相極まりない体を公開しなきゃならない!
大人の体と子供の体の比較みたいになるよ。
私の思いも虚しく、バスケ部をゆうに抜かし陸上野球サッカーの次にゴールした。
マジかい。
私の夏の合宿が真っ黒に染まった気がした。
「お前も随分早く走ったじゃないか。そんなに真中先生のボインがみたいのか」
「ん?俺は違うよー」
なんて高梨は言ってたけど嘘だ絶対。


