そして騎馬戦。
私はもちろん乗る側で、暴れた。


「我こそはー!バレー部マネ、市ノ瀬真tあたたたた!!!!」

「恥ずかしい。落とすよ?」


下の椎名が足の裏のツボをグリグリ押す。
こいつ目が本気だ。


「まあ、何があっても落とさないけど」


ニヤリと笑う。
負けず嫌いの椎名。
体育祭だるいとか言ってたのにノリノリじゃん。


パンッと合図が出る。
女の戦いが始まった。


あっという間に私は3組の騎馬に囲まれた。


「え、なんで私集中放火?なんかした?私」←うるさい事で有名

「真兎。口閉じて」

「は?どぇ!!!」


下から椎名の声がしたかと思うと下3人が思いっきり私を持ち上げた。
敵3組を見下すようになった。
おお、これなら取りやすい。

ヒョイヒョイと3人のハチマキを取る。
そんな戦いをしていると、周りの騎馬もホイホイ崩れて行った。
随分減った。


「真兎ちゃん」


振り返ると卓球部マネの琴音がいた。


「琴音!」

「一騎打ちだね」

「こんな日が来るなんてね…仲間として戦いたかった」

「ホントだね、容赦しないから」

「それでこそマネージャーだ!!」

「この前フリいつまで続くの?バカ?」


椎名の厳しい一撃。
椎名、私あんたと敵として出会ってたら勝てる気しないわ。

琴音と私は同時に手をかけた。
力関係同じくらい。


「負けんぞや!!」


琴音が力を抜いた瞬間に私はハチマキを取った。
と同時に終わりの合図が出る。


「負けたよ。真兎ちゃん」

「良い戦いだった」


2人は熱く握手をした。


「意味分からない。マネージャーってみんなこうなの?」


椎名は静かにつぶやいた。