ハナの家族

あたしたちは驚いて「ミュウミュウ」鳴いた。


「お母さん、助けて」って。


きっと近くにお母さんはいるはず。


大きな人間はあたし達を見て、
手を伸ばした。


逃げたかったけれど、
まだヨタヨタしか歩けないあたし達。


それに樽の中で逃げられない。


お母さんの様にぴょーんって
ジャンプできたらいいのに。


突然、眩しいくらいの光が
あたし達の目に入ったの。


あれが、フラッシュだったって
分かったのは少し経ってから。