ハナの家族

温かい箱の中に入れられて、
どこかへ連れて行かれたの。


お兄ちゃん達も
あたしも不安で仕方なかった。


お母さん、助けて。


少しして箱の蓋が開けられると、
あたし達は眩しくて目をぱちくりさせた。


そして4つの人間の顔が
あたし達を覗き込んでいる。


「ミャー」
「ミャーァン」
「フミャー」


あたし達が鳴くと、
その人たちは
可愛いって言ってくれた。


あたし達はその日から人間に
飼われることになったの。