ハナの家族

「そうなの?人間って温かいの?」


人間に触られたことがないあたしは聞いていた。


「うん、大きくてとても温かかったよ」


2番目のお兄ちゃんは嬉しそうに言った。


「いいな~ 僕もしてもらいたいな」


そう言ったのは
あたしのすぐ上の3番目のお兄ちゃん。


「あたしも触って欲しいな」


人間がいなくなったら
お母さんが戻って来ると思っていたのに、
お母さんは帰って来ない。


ここは人間にばれてしまったから
いられないって言っていた。


そのうち日が落ちて、
辺りは真っ暗になり
寒くなってきた。


あたし達はお母さんを待つうちに、
眠くなってみんなで固まって眠った。