ハナの家族

2番目のお兄ちゃんが
持ち上げられてしまって、
あたし達は慌てた。


大きな声で鳴き叫んでいたけれど、
あたし達にはどうすることも出来ない。


2番目のお兄ちゃんを
降ろしてもらえるように
あたしは大きく鳴いた。


少しすると、
2番目のお兄ちゃんは
あたし達の所に戻ってきた。


そしてさっきと同じように
蓋を少し開けていなくなった。


「良かった 行っちゃったね」
「うん 良かった」
「でも、抱き上げられた時、温かかったよ」


そう言ったのは
人間に抱き上げられた2番目のお兄ちゃん。