―「田中さ〜ん、注文とって」 「はっ、はい!」 私は田中芽衣。 街の近くにある普通のファミレスでバイトしている。 平日の午前中でお客さんも数えるほどしかいないのに、ぼけーっとしていた私は注文をとるのを忘れていた。 「ご注文お伺いします…」 注文をとって店の奥に戻ると、 「芽衣ちゃんぼけてちゃ駄目じゃん」 明るくちょっと意地悪な声が後ろから聞こえてきた。