改めて今自分の身に起きていることを考えると、本当に不思議な体験をしていると思う。


今自分が居る処は、あらゆる文明が発達した平成の世ではなく、平成よりも150年も前の徳川家がまだ繁栄していた時代、江戸時代に居る。


江戸時代と言っても、あのペリーが四隻のアメリカの軍艦、黒船を率いて浦賀にやっ来た日から始まったとされる日本の動乱期“幕末”に私は今身を投じているのだ。


時代を遡るとは、何とも不思議なことだ。


しかし幕末と言えば新撰組は固より、対立する薩摩と長州の間に立って同盟を結ばせた坂本龍馬。松下村塾で吉田松陰から教えを学び、倒幕に尽力した高杉晋作、久坂玄瑞、入江九一、吉田稔麿、伊藤博文、山縣有朋。後に明治維新の功績により“維新の三傑”と謳われる桂小五郎、大久保利通、西郷隆盛などなど挙げればキリがないほど数々の偉人が生きていた時代。元々新撰組好きな私にとって幕末は何とも美味しい時代ではないか。


空は繋がっている。


逢ったことも無い偉人達と同じ空の下で同じ刻を生き同じ空気を吸っているのかと思うと、どこか嬉しい気持ちになる。