ポチ、ポチ、ポチ―――…


静かな部屋に響く携帯のボタンを押す音。


その携帯の画面に映し出される文字を目で追って行く度に、少女の綺麗な形に整えられた眉と眉の間に深いシワが刻まれていく。



「はあー…。マジあり得ないしこんなの」



ため息と伴にそう呟くと、手に持っていた携帯をベッドに投げ捨てる。そして床からベッドに上がると枕に顔を埋めた。


暫くして枕から顔を上げると、先ほど投げつけたことによりベッドの端に転がった携帯を手に取り、もう一度画面を見つめる。



ホントご都合主義も良いとこだよね…
これじゃあ彼らの生きざま完全無視だっての
まあ、人それぞれだろうけど私はこういうの嫌だなあ…