その次の日の朝、目が覚めると、蒼はベッドに座り、誰かと電話をしていた。
誰かは分からないけど…何となく芹奈ちゃんのような気がした。
「蒼…芹奈ちゃん?」
「え…?あ、あぁ…」
「ちょっと貸して」
あたしは蒼から携帯を奪い、耳にあてた。
「おはよ。誰か分かる?」
『…茜ちゃん?』
芹奈ちゃんの声が少し震えているような気がした。
無理もない。
昨日…宣戦布告みたいなのをしちゃったもんね。
「当たり。良かった。あたし…話したいことがあったんだ」
『…あたしも』
芹奈ちゃんはすぅっと息を吸うのが聞こえる。
あたしは何も言わずに芹奈ちゃんが話すのを待った。
『茜ちゃんは…蒼のこと…好きなんだよね?きっと…蒼もそうだと思う。お互い…好きなんだよね』
「芹奈ちゃん?何言って…」
『あたしよりも…蒼のことを分かってる』
芹奈ちゃんはどうやら勘違いをしているみたい。
あたしが宣戦布告なんてしたから?
「あのね、芹奈ちゃん」
『だから…あたし…蒼と別れようと思って…』
「芹奈ちゃん、あたしの話を聞いて!」
あたしは思わず話を止める。
電話口から「え?」と芹奈ちゃんが呟く声が聞こえる。

