あの頃の気持ちは過去のもの。
もう…両想いにはなれない。
「…そっか」
「でも…蒼が好きなのも本当だよ?久しぶりに会って気がついた。あたしは蒼が好きだって。だけど…あたし達は変わってしまったから…」
「もう…一緒にはなれないな」
あの頃と同じ気持ちにはなれない。
お互い、大切な人ができてしまったから。
この『好き』は昔と同じではない。
「…ゴメンね、蒼。でも…大好きだったよ」
「……俺も」
茜のこと、好きだった。
もう…過去形になったから。
「茜は…そいつと結婚するのか…」
「…うん、今度…紹介するね?蒼は…あたしの大切な人だから」
一番じゃない。
でも…大切な人には変わりない。
それは…俺も同じだから。
「…好きなだけいていい。おばさん達には…俺からも言っておくから」
「……ありがと」
初恋は…実らなかった。
久しぶりに会った幼なじみにはもう、大切な人ができていた。
あの頃とは違う、だけど…俺たちの関係はあの時のまま。
きっと…ずっと変わらない。
幼なじみのままだ。

