その後、俺は洋服に着替えて茜と一緒に遊園地に向かった。
俺たちが小さい頃によく行っていた、地元の遊園地だ。
遊園地を見た瞬間、茜は子供のようにはしゃぎだす。
そんな茜の姿を見て、思わず笑みがこぼれた。
「茜、はしゃぎすぎ」
「だって久しぶりだもん!誠とも来たかったな~」
そう残念そうに茜は呟く。
一応、電話で誘ってみたが杪ちゃんとデートで断られた。
また、埋め合わせをするって言っていたけど…
茜がいるまでに遊びに行けたらいいが…
「埋め合わせはするって言ってたし、また来れるよ」
「だといいな~」
茜は歌を口ずさむ。
どうやら、洋楽のようだ。
茜の声は心に溶け込むようだった。
「相変わらず歌うまいな。歌手になる気はないのか?」
「無いよ。歌は好きだけど、縛られるのは嫌いだからさ」
「……そっか」
俺は茜の頭をポンッと叩く。
茜はえへへと何故か嬉しそうに笑った。
「…ありがとね。あたしの付き合いしてくれて」
「何言ってるんだよ?幼なじみだろ」
気を遣わなくてもいい。
茜が帰ってきてくれて、こっちも嬉しいから。
茜は何故か悲しそうに笑う。
「そっか…幼なじみだもんね」
その言葉に何か意味が含まれている気がした。
だけど、知るのが怖くて俺は聞かなかった。

