家に茜を入れると、俺の母親は目を丸くさせた。
「あら…茜ちゃん?」
「お久しぶりです、葵(あおい)さん」
茜がにっこりとほほ笑むと、俺の母親は嬉しそうに茜の肩を掴む。
「本当に久しぶりねぇ!見違えちゃったわ。今日はどうしたの?もしかして…こっちに戻ってくるの?」
「…一時帰国って感じです。一週間くらいこっちにいようかなって」
「それはいいことだと思うわ。茜ちゃん、その間、どこに泊まるの?」
「とりあえず…何処かのホテルに泊まろうかなって思ってますけど」
茜がそう言うと、何故か母親はにっこりと意味ありげに微笑む。
手をパンっと合わせ、茜を真っ直ぐ見た。
「なら、此処に泊まって!久しぶりだもの、いっぱいお話したいわ!」
「え…でも…」
茜は戸惑いながら俺を見る。
俺は肩を竦め、微笑んだ。
「いいよ、俺は。誠も呼んで、久しぶりに三人で過ごそうぜ」
「……うん。じゃあ、暫くお世話になります」
茜はぺこりと頭を下げた。
顔をゆっくりと上げた茜の顔は嬉しそうにほほ笑んでいた。

