「もしかして…あの子と付き合っているから?」
彼女は俺の核心を突く。
俺は苦笑した。
森川と付き合っているのは俺の意思だ。
だけど…俺はやっぱり芹奈のことを想っていた。
このままじゃ、森川を傷つけるだけ。
そう思ってこの前、別れようと話した。
だけど、森川は聞いてくれなかった。
あれからずっと避けられている。
俺の話を聞きたくないと言っているかのように。
森川がおれのことを想ってくれていることは…今でも分かる。
付き合っている時、感じていた。
だけど…俺も気づいてしまったから。
『芹奈じゃないとダメだ』って。
誠に言われて気がついた。
傷ついてもいい。
芹奈の傍にいたいと思った。
芹奈に俺が傍にいてほしいと思ってほしいと思った。
嫌われても…いい。
ずっと想っていくと決めた。
だけど…森川はそれを許してくれないようだ。
学校ですれ違っても、俺が口を開こうとすると避ける。
前に進めないくてもどかしい日々が続いていた。
「森川は…悪くないんだ。悪いのは…俺、だから」
「そうやって自分を責める先輩は嫌いです」
気がつくと、屋上に愛の姿があった。
愛はコツコツと俺に近づく。

