「…ねぇ、此処でもう一度約束しよう?」



茜は振り返らず、そう言った。
その瞳は真っ直ぐ何処かを見ていた。



「…約束…か」



離れても…大丈夫だという証
もう一度…此処で刻もう。



「お互い…大好きな人と結ばれても…一番であり続ける存在でいよう?」



泣きそうになっている茜の瞳
凄く不安なんだと思う。
俺と誠は顔を見合わせほほ笑んだ。



「…当たり前だろ?」



大好きで大切な幼なじみ
心の奥底では一番だ。



「…ありがとう」



茜の頬に涙が流れる。



この日、俺たちは誓った。


「いつまでも幼なじみでいよう」と。