「大丈夫…そうではないな」
家に帰って部屋でボーッとしていた。
すると、勝手に誠が部屋に入ってきた。
「何勝手に入ってきてんだよ」
「おばさんが入れてくれたんだよ」
ハァーッと深く溜め息をついた。
誰も入れるなって言っておけばよかったと同時に後悔した。
「フラれたか?」
俺の目の前にコーラを見せて、俺に手渡す。
俺はコーラを受け取り、自嘲するように笑う。
「…あぁ」
「そっか」
誠は何も言わず、ただ静かに俺の隣に座る。
気を使わせているようで、情けなくなる。
「…どうするんだ?諦めるのか?」
諦める?
彼女のことを…?
諦めれば…彼女にフラれたことをなかったかのように出来るかもしれない。
だけど、俺は−−−
「諦めねぇ。少しずつ…俺のことを知ってもらうように努力するよ」
この彼女への想いを無かったことにして、消すなんて出来ない。
無理と分かっていても、彼女が俺のことを分かってくれるように頑張りたいんだ。
「…そっか」
誠はどこか嬉しそうに微笑む。
「なら応援しねぇとな」
ニッと笑った誠に、俺もつられて笑う。
と、同時に誠の言葉に嬉しさが込み上げる。

