「中谷の進路はと……」
ペラペラ紙を捲る担任、かつ顧問。もう肌寒い季節でマフラーが必要な季節になった。

そして受験シーズンとなってきた。今日は親子、担任の三者面談の日。

「咲良が丘か」
「はい」俺は自分の志望校名を聞いて大きく頷いた。

「もったいねーな。推薦たくさん来てたのに」悔しそうな顔をする担任にそうですよねと相づちを打つ母親。

「いいのか?ホントに」
「はい。俺は公立でも全国のスタートラインに立てることを証明したいんです。」
「まあーな。咲良が丘はスポーツが強いが…でもな〜」
「先生っ俺を信じてください。絶対に全国行きますから」俺の強い言葉に先生は頷いた。

「分かった。中谷を応援する。絶対に全国行ってくれよ。お前の成績なら咲良が丘には届いてる。このまましっかり勉強もしてトレーニングも怠るなよ」
「はい」俺はとにかく咲良が丘に行くために頑張って勉強した。