…ということで動けなくなったのではない。 ドキドキと、心臓が暴れる。 いつもよりも強いスリルを感じた。 知ってはいけない秘密を、知ってしまったというべきか…。 その男女は、あろうことか生徒と教師だった…。 男の方は生徒で私もよく知っている。 知っているも何も、数少ない中学の同級生であり現在もクラスメイトの…森下くん(多分)だ。 女の方は、一部の男子生徒から人気が高く、若い英語教師(名前は知らない)だ。 「でも俺あんたに興味、無いんだよね」 ―ひぇぇ、そんなこと言っちゃうんだ。