「もういい子のふりすんのやめた。」

私はママにそう宣言して
その日の学校帰り髪の毛を
金髪に染めた。


鏡の中の私は
幼い顔にただ金髪で
なんだかおかしかったから
大人っぽくしようと

眉毛も細く剃りおとした。


朝の私じゃない私がそこにいた。


  パパとママ怒るだろうな。


でも怖くなかった。


  もういい子にしなくていい。


  私らしく私の人生
  好きなように生きればいい。

ママは予想通り私の様子に
発狂してモップのえで追いかけまわした。


妹の桃音もさすがに
目をまんまるにしてる。


「なんでそんな頭にして……
何がおもしろくないの?」

ママが叫んだ。


「全部だよ。もういい子のふり
しないって朝言ったでしょ。」

私はスカートを引っ張ったママの手を
思いっきり降りおとした。