ビオンがいたら…

私はきっとまたビオンに逃げていたんだろうな。


もうビオンはここにはいない。
ビオンのアパートの前

しばらく見ていた。

「よかった。ビオンがいなくて……。
いたら私また利用してる。間違いなく……。」

なんかテキトーに抱きしめてくれる
軽い胸がほしかった。


今頃

をう思うと怖くて…また涙が溢れた。
行くあてもないのにさまよって……

自分の唯一の居場所が今 恐ろしい光景が…


そう思うと怖くて帰れなかった。

「やっぱ桃音は 悪魔じゃん。」

悔しいけど 桃音に言い寄られて悪い気する男はいない。


妖艶で小悪魔で スタイルも顔も抜群

恒くんだってメロメロな声を出していたもん。


桃音は明日 始発の汽車で帰るって言ってた。


それから家に戻ろう

慌てて来たから携帯も忘れてしまっていた。
心配してくれてるかな

それとも桃音のベットに直行したのかな…。


心がすさんでいく。


 もし桃音と関係を持ったなら


もう夫婦ごっこはおしまいにしようと思った。