夫婦ごっこ

  魔性の女……

心の中でつぶやいていた。

「おはようございます。」

何事もなかったように挨拶をする奥さまたちは
すごいなって……

  まだまだね私……。

奥さまたちは 昨日のドラマの話をしながら
去って行った。


気まずいのは今一つ笑えない私と
千鶴さんが残されたこと。

千鶴さんも気まずそうな顔をしていた。


「それじゃ…。」

私はさっと頭をさげてその場を立ち去るしかない。

「あ…あの……時間ある?」
千鶴さんが声をかけてきた。


「え?」

「あの…ちょっと話がしたいなって…。」

  仕事もあるし……
  だけど……

「あ 少しだったら…でかけるもので…。」

「そんなに時間はとらせないわ。」


千鶴さんに誘われるがまま
前さんのお宅にお邪魔した。


「お邪魔します……。」