夫婦ごっこ

「いらっしゃ…あら ビオン~。」

ミミちゃんは孫のビオンが可愛くて仕方ないようで
あれこれお小言を言いながら
それでも嬉しくてランチを頬張るビオンの
向かい側に座って


「美味しい?」と聞く。

「かあちゃんにもミミちゃんの血ちゃんと
流れているのか?」

「多分 シゲちゃんの方が多いのかもね。」

「俺は絶対料理上手な奥さんもらう。」

ビオンはそう言いながら笑った。

「いい人がいるんだけどね…残念ながら…
もう夫がいるんだもんね。」

「私のことですか?」

私が顔を出すとミミちゃんが笑った。

「ベニー?ダメダメあいつと何かあったら
不倫だからね。」


大げさにビオンは手を振った。

「あ~~ベニー 約束のジュースは?」

この間の約束……


「あ~おごるおごる~~。」

思いだした。