夫婦ごっこ

「ごちそうさま~大浦くんも可愛い奥さまだもん。
それは頑張らなきゃ!!」

千鶴さんがウインクした。

「じゃあ。」

私は千鶴さんに頭をさげて大股で
部屋に向かった。


  なんかイライラするんだよな。

千鶴さんが悪いことなんてないのに
なぜか…イライラする。

前さんと千鶴さんは理想の夫婦だし
幸せそうだし

だけどだけど 

「好きになれない。」

私の知らない恒くんを知っている。

恒くんの愛してる人をきっと知ってると思うと
バカにされてる気がしてならない。


  あなたのことなんて…愛してないのよ。

そんな目で見られてる気がする。

  私は知ってるよ。
  大浦くんの愛してる人…。


どんなに上手く演じても 千鶴さんには
見透かされてる……。



「愛されてないくせに」って。