そんな気分も部屋の前で緊張感に変わった。

ダメだって言われるかな……
相談しなかったし……私は少し不安だった。


静かにドアを開けるとまた声がして私は足を止めた。

「じゃあ……じゃあ別れろよ。
そんなに辛いなら別れればいいだろう?………泣くなよ。
おまえの泣き声は……俺には一番辛いんだって……。
………その勇気はおまえにあるのか?
俺を混乱させないでくれよ
………おまえを愛してる……。」


頭を殴られたような ガーーーン って音が鳴った。


勢いよく飛び出してきた恒くんが私を見て
驚いたように部屋に戻って行った。


  なんなの……何告白してんの……?
  もう私……解雇されんの?

頭が混乱していた。


それから恒くんとは話さなかった。
恒くんが何か言いかけたけど 私がとても
そんな顔をしていないから…さすがに言葉が見つからなかったのか


次の日は日曜だけど朝からどこかに行ってしまった。


  きっと女のとこだ。


結局 その愛してる女は恒くんの近くにいるんだろうか


  愛してる……

私が……恒くんを…愛してる……。
涙が流れて……初めてだった……。愛した人を
想って流れる涙を知ったのは……。