「あたし、正直言ってまだ忘れてない。 でも、気にしないで? 後悔はしてないから。 あずが大好きだからそう言える。 愛してるよ!」 さゆかはあたしの背中を強引に押した。 目頭が熱くなり、泣きそうなのをこらえ、うなずく。 ―――――あたしは、着実で確実でしっかりした足取りで幕を出た。