天国からこんにちは

空港の高さ3メートルはあろうか自動ドアがひらくと中は人ごみであふれていた。 皆,上を見上げ正面の大きな画面をみつめている

そこには長い髪を束ねたミニスカートの制服を着た小柄な女性の鬼が説明を繰り返している。

「えっとみなさんこんにちは ようこそ 三途の川へ みなさんいよいよ正式に死んでもらいますね。えっと、まず1番から5番の窓口で受け付けをお願いします。もうほとんどの人は検察局の審査を終えてますから不起訴の方はそのまま5番から10番の受付で人権登録をしてください。 あっ、その時に頭に天使の輪を必ずもらってくださいね。 これがないと (身の安全は保障しません)のであしからず
起訴された方はそちらのドアから裁判所へどうぞ なお有罪になりますと人権は登録されませんので基本 動物 と同じ扱いになります。したがって、異議申し立て 弁護士の申請は一切認められませんのであしからず。   あとはそれぞれのじじいの指示にしたがってください それではみなさまの成仏をお祈りしております。 なむー」

 裁判所。 画面の下にドアが二つある。 右 天国 左 裁判所   

 静まりかえる一瞬である  

とっその時、地響きが轟いた あたりをみまわす もう一度 ドスンと音がする
いっせいに外の高級車に目が集まる いや、高級車の前に電柱を高々と持ち上げ今にも振りおろそうとしている 鬼に