天国からこんにちは

突然目の前の白い雲がムクムクと動き出し中からなぜかイチゴの馬車が勢いよく現れた。
少し離れた所で止まると背の低い小太りのじじいが中から不器用に降りてくる。
じじいが丁寧にドアを開けると白いドレスにつつまれた老婆が現れた 薄い紅をひきゆっくりと歩き出す。
その先にはやはり白いタキシードを着て白いひげをきれいにととのえた老人が口をへの字に杖を両手で前にして立っている。 にっこり見つめあう二人 「随分待たせましたねえ」 「ああ」 頷くと 二人は目の前の大きな建物の中へと入っていった。

「ここは?」 「はい 三途の川でございます 昔はここから船に乗って49日間の船旅をしてその後徒歩で長い旅をしましたが人権だの虐待だの苦情がありまして、で、空港が建設されました。」 

頭の上をSL が白煙をあげながら空へ登ってゆく。

なぜSLなのか 答えは「雰囲気の問題です」 だそうだ。