「せっかくおやっさんがいい高校見つけてくれたんだから感謝して通わなきゃなあ~」

「…だから、その"おやっさん"てのもやめなさい。」








何度言っても直らない、沙月の口調



希優は別に構わないのだが
生活上、いろいろ困るのだ…。




「沙月…できればばれたくないから…口調はできるだけ直してほしいわ」


























急に見せる希優の寂しげな表情に

沙月は静かに頷いた。










(でも、たとえばれたとしても…
 私が希優を守る。)



何があっても。













「さっ、早く理事長室に行って挨拶しよっ。
 
 きーゆっ!

 クラスは一緒なんだし!大丈夫!」















そうして、二人は校舎へと入っていった。