「今日から、ここに通うのね…。」
ため息とともに漏らしたこの言葉。
何回言えばいいのだろうかー…?
(こう何回も転校するなら、学校に通う必要なんてないんじゃないのかしら…?)
言葉には出さずそれを大きなため息で表現する少女
少女の名は"藤堂 希優"
(トウドウ キユ)
人並み外れた黒く長い髪
透き通るような白い肌
それらに劣らない、美しい容姿
人目を十分に惹きつける"それら"が転校してしまう理由でもあるのだが…
「面倒くさいわ…。」
「お嬢~!いけませんよ~そんな後ろ向きなこと言ったら~」
「…あなたは何回言えば名前で呼ぶようになるのかしら…。しかもお嬢って…バレバレじゃない!」
「大丈夫ですって!なんかあったら私がパパッとやっつけちゃいますから!」