眼力を持つ少女~強く、儚き命~



「というわけで今日からこのクラスに転校してきた、藤堂沙月さんと四ノ宮希優さんだ。皆仲良くしてやれよ~」


野中先生にそう紹介されたものの…





「沙月、入ってそうそう問題は起こさないでね…。」

「一応考えとくわ…」






クラスの人達から向けられたのは
余所者扱いの非難の目。


対する沙月は挑戦の目。







指示された通りの一番後ろ、窓側とその隣という絶好の席に移動している時も、



「あの子たち、なんか生意気そ~」

「はやめに潰しとく~?」


「黒髪の子やっべ可愛い~ヤリて~」

「その前にあのデカ女ぶっつぶそーぜ!」






赤や青、はたまた緑色の髪の毛などカラフルな人達から言われる言葉。



「…低レベルな言葉…。」

「希優もそう思った~?」

「相手にしなくていいわ、あんなの。」










席についてふっとため息をついた。