「昨日のミニ勉強会楽しかったね!」
「そっか?あたしはあんまりだったけどね」
朝から桜木先生の話をしていた。
「ねぇ綾?」
「どうした?」
「白夜、なんか様子おかしくない?」
白夜は、朝から机にひじをついてなにか考え事をしているようだった。
「ほんとだ」
「私、ちょっと話してくるね」
「あたしも行く!」
いつもなら、私たちのところに来て喋ってくれたり男子の友達と一緒なのに今日は1人でいるからとても不安になった。
「白夜?どうかしたの?」
「え?あ、優美。」
「うん。なんかあった?いつでも話聞くし言うてね?」
「あぁ。」
「白夜っ!」
「綾・・・。言うなよ」
「分かってるよ」
え?この2人なにか隠し事してるの?ってそんな訳ないよね。
うん。大丈夫!

お昼休み、綾に呼び出されて技術等の裏に来た。
「あっ!白夜、綾!」
「優美・・・。」
やっぱり白夜、なにかおかしい。
「あんな、俺さ。富川に・・・。富川、佐織に告白されたんだ」
富川沙織。学年で一番可愛いって言われている子だ。
白夜も、学年で一番かっこいいと言われてるし。
私はお似合いでなにも悩む必要ないと思うけど。
「それで、OKしたんでしょ?」
「いやっ・・・。えっと。」
「はぁ。あのね、優美。白夜って小学校のときからずっと好きだったんだよ?優美のこと。だから、優美が桜木先生好きだって言ったとき本当は白夜とっても辛かったんだ」
「そおだったんだ」
私は、白夜に酷いことをした。
「だから、富川のことは付き合えないって言うつもりなんだ」
「そっか。でもね、白夜。これからもずっと、ずーっと親友でいてね!」
「おうっ!これからも今まで以上に仲良くなってやるから!」
「あたしもー!」
「3人いつも一緒でいようね」

次の日、放課後私は富川沙織に殴られた。
蹴られたりもした。
すごい酷いことをされた。
「あんたがいるから白夜が辛い思いするんじゃん!最低!」
私は泣きながらクラスに戻った。
そうだよね、私がいなかったらいいんだ。
教室に入ると、そこには桜木先生がいた。
「え・・・。」
「あ、この荷物坂口さんのか」
「一組だけあいてたから、閉めようと思ったらまだ荷物あったからさ」
「すいません!」
あー。恥ずかしい。こんな姿見られるだなんて。泣いてるところを誰にも見せたことなかったからなぁ。
「坂口さん大丈夫?」
「だい、じょうぶです。」
先生は、優しく私の頭を撫でてくれた。
そしたらまた、涙がでてきてずっと先生に頭をなでてもらった。
「何があったか、教えてくれる?」
「はい」
さっきのことを話した。
「富川か・・・。」
そっか。
「もう大丈夫だから」
「このことは、誰にも話さないでください」
「分かった。」
「でも、また何かあったら言ってな?」
「はい。ありがとうございます」