高校教師に恋した生徒

「分からんとこばっかでつまんなぁー」
「先生に聞けばいいじゃん(笑)」
「喋ったら優美に怒られるしー」
綾が、桜木先生に聞こえるように言った。
「っちょ!そ、そんなことないし!先生、気にしないでくださいね!」
「ははっ!宮沢と坂口は面白コンビだなぁ」
先生の言葉に3人で笑った。
こんな幸せなときが一生続けばいいのになぁ。

「ただいまぁ」
「お帰り」
私は家が大嫌いだ。
母はいちいち勉強しなさいってうるさいし。
父はあまり家に帰ってこなくて一緒に喋るときなんてほとんどなくて・・・。
別に、寂しくなんてないからいいけどね。
「寂しくなんてないから・・・。」
私はいつだって強がってる。
そうしないと、自分は弱くないって思わないと生きていけないから。
本当は、泣き虫ですごく弱い。
誰かに、助けてほしいっていつも思ってる。
親になにか言われて、いちいちうるさくいわれるとここから出ていって死にたいって思う。
桜木先生と一緒にいると、綾や白夜と一緒にいると、本当に救われているって思う。
本当に。
私は、でも人間が信じられない。
小さいときに、確か2歳のときだったと思う。
私の3歳上の姉が海で溺れて死んだ。
私は、沖で泣き叫んでいた。
「誰か助けて!」とずっと、叫んでた。
親は、黙って溺れていた姉をただ見ているだけだった。
なんで助けてくれないの?なんで、泳いで助けにいってくれないの?
私はそれから親を、人間を信じられなくなった。
でも、それを救ってくれたのは綾と白夜の2人なんだ。
それで、そのことを桜木先生に話した。
話したと言うよりも相談したんだ。人間を信じることができないって。
先生は、何も言わずに黙って聞いててくれた。
何かつらいこととかあったらいつでも話聞いてくれるって言ってくれて、本当に嬉しかった。