「早く起きなさい!今日は入学式の日でしょっ!」
「ん~・・・。」
そっか、今日は私の高校の入学式だ・・・!
私の名前は坂口優美、京都の私立高校の一年で15才。

「フワァ・・・。まだ眠いのにぃ・・・。」
と言いながら時計を見たら・・・。7時30分。
「って!えぇぇ!もぉこんな時間?!お母さんもっと早く起こしてよっ!」
初日から遅刻になるかも。
家から駅まで自転車で5分程だけど、顔洗ってご飯食べて歯を磨いて・・・。
電車に乗って学校までは20分もかかる。
絶対遅刻だぁ。

「行って来まぁす!」
お母さんの返事も聞かずに家を飛び出して全力で駅に向かう。

正門の前まで来ると、もぉ門は閉まっていた。
「うっそぉ」
「一年生?入学式始まってるよ?!」
「え?」
後ろに、高校の先生らしき男の人が立っていた。
「あっ、すいません!」
私は、頭を下げてその男の先生に正門を開けてもらって学校に入る。
「えっと・・・。あのぉ」
「ん?」
何を話せばいぃんだろ・・・。
男の先生は、結構背は低いんだけどすごくかっこよくて私は少しドキッとしてしまった。
「僕は、桜木智浩。数学担当だよ。よろしくね。」
「あっ、はい!私は坂口優美です!」
「坂口さんか。もぉ遅刻したらだめだからなっ。」
「あそこが体育館だから」と言い残して校舎の中に入っていった。
私は急いで体育館の中に入った。

私のクラスは一年一組。
一番端のクラスかぁ。
「あっ!優美、一緒のクラスになれたねっ!」
「綾と同じだったら安心するわぁ!」
「なにそれ(笑)」
宮沢綾、同じ中学校ですごく仲良しの友達。
「ねぇねぇ!綾知ってる?」
「ん?何?」
「この学校の先生でさ、桜木先生って人いるんだけどめちゃくちゃかっこいいんだよっ!」
「ふぅん」
「何その反応」
「だって、優美の好きになったりする人ってだいたい良い人じゃないもん!」
確かに。私が好きになる人って綾とかちがう友達にどこがいいのかすごく聞かれるし、皆ブスだのキモイなど言ってくる。
「今回は大丈夫だって!」
と、言いつつ少し自信がない。
「席つけー。これから一年君達の担任になる柏原です」
桜木先生じゃないのか・・・。
まぁ、今日から高校生。
はりきっていくかぁ!