「まじ?本当!?唯大好きっ」
抱きつこうとした涼を避け、
俺は寮の中にやっと入った。
「んで、涼。俺らの部屋どこ?」
「うぅ・・・冷たいなぁ。最上階。」
ん?
最上階?
「ここ、何階まであんの?」
「30階。」
さらっと言うチャラ男。
「まじ?」
「まじ。」
はぁあああ。
俺、高所恐怖症っ!
「もうやだっ!!!」
と叫んでしまいたくなったが、寸止めで抑えた。
「い、行こうか。唯。」
なにかをさとった涼はこっちだよ、と言って中に入っていく。
そして。
「ここ。俺らの部屋。」
きぃっと洋風な大きな扉を開けた。
そこには、
人がいた。

