あの事件から一週間。

なにごともなく俺は学校生活を楽しんでいた。


「李斗。なに読んでんの?」

今俺は、ていうか俺らは寮の部屋にいた。


「んぁー?あぁ、なんかさー3日後にさ、親睦会やるんだと」


「へー。誰と?どこで?」


「は?学校全体に決まってんじゃねーか。アホかお前。」



うわ、カチンときたよ?


俺は、怒りを込めて、ソファに座っていた李斗のほっぺをつかみ、ムニーンと伸ばした。


「いでででっ!」


おぉー!柔らかい。


「俺の怒りを思い知れっ!」

だが、いきなりがしっ!と腕を掴まれた。


びっくりしてほっぺから手を離してしまった。


「反撃・・・開始だ。」



ニヤッと、いたずらっ子がするような笑みを浮かべる李斗。



「ちょっ!?ぇ!?りょ、りょーーー!ヘルプミー!」


「残念。今は俺と隼のやろーとお前しかいねえの。」



いやいやいやいや。おかしいですよ!!!!


「・・・・やっぱお前。女・・・」



ぎゃっ!?バレた!?


俺、どんだけわかりやすいんだよぉおお!


「・・・みてぇな顔してるよな。・・・・よし。いいこと思いついた。反撃はおあずけだ。親睦会・・・・楽しみにしてろよ・・・。」



ふっ、と再びあの笑みをうかべ、自室に戻っていった李斗。




それと入れ替わるように、隼が部屋から出てきた。




「楽しみだね。親睦会。だいたい百合間くんの考えてることは想像できるけど。」


「・・・。はぁ。嫌な予感しかしねぇや・・・。」



俺は暗い面持ちで部屋に戻った。