都会よりも田舎で、田舎よりも都会。 遠い土地から来る彼は、こんな街にどう反応するだろう。 あたしの地元の駅、エスカレーターから次々と降りてくる人たちをかき分けて、あたしは彼を探した。 ひとり笑顔の男性が手を上げた。 それは間違いなくあたしに振られた手であった。