2階は、主にパソコンとDVDを観る為の大型テレビのあるスペースがあるだけで、自習できるスペースは、奥の窓に面して置かれている長机だけだった。
図書館から荷物を移動させて、彼の隣に座る。
二人でちょうどいい広さだった。
机の目の前の大きな窓からは、図書館の駐輪場が見えた。
外は相変わらず太陽がぎらぎらしていて、程よく空調の効いたここはいかに快適かと思った。
化学をやっている彼の隣で、英語をはじめる。
しかし、数十分して、彼が、
「……つかれた。なんか面白いもんない?」
と言った。
図書館と違って、ここは普通に会話が出来る。もちろん声はひかえ気味だけど。
「え、面白いもんって……あ、じゃあ、クイズでもしよっか」
私はふと、昨日姉と解いた問題を思い出し、彼に提案した。
「疲れたっていってんのに、さらに疲れさせるもん提案すんなよ」
と、彼は苦笑いして、まあやるけどね、と返した。
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