土曜日ということで、図書館は5時で閉館になってしまう。
昨日と同じ閉館の音楽に追い出されながら外に出ると、まだ空は明るく、日が沈む気配すらなかった。
昼よりは幾分か暑さは和らいでいたが、未だに熱を帯びているアスファルトの放つ温度のせいで、外はまだまだ暑かった。
「わー、まだ全然明るいねぇー」
彼は、空を見上げる私を見下ろしながら軽く相槌を返し、
「俺、これからどっかで勉強しますけど、来ます?」
と、ちょっと首を傾げて私に聞いた。
「い、いく!」
勿論即答。
ていうか何ですか、その小首傾げ。凄く可愛いんですけど。
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