まさか、こんな奇跡が起きてくれるとは思わなかった。 彼とばいばいして、自転車で家まで走る。 (うわぁ、うわぁ、うわぁー!) がしゃがしゃと何時もより乱暴に自転車を漕いで、今にも叫び出したくなるような気持ちを発散する。 月に一度逢えるかどうかで、現に今日までだって二ヶ月逢えていなかったというのに、明日も逢うことが出来るかもしれない。 これは、私にとって、奇跡としか呼びようがない。 (明日、服とかどうしよう…!) .