それから、あたしは沙夜と教室に向かっていた。 「藍貴。そんなあからさまに態度にださないでよ。まるであたしといるときが楽しくないみたいじゃん。あぁもう。藍貴を舜にとられたぁ。」 そう沙夜が嘆いて、 「まぁまぁ。あたしは沙夜も大好きだよ。」 って返しながら2人で歩くのが日課になりつつある。 もうすぐ教室だ。 舜に逢える♪ なんてウキウキして教室の扉を開けようと手をかけたとき、 「もうやだぁ。」 という、女の子の声がした。