好きで、好きで、好きで、私が私じゃ、無くなる。〔完〕




『愛崎』



と言ってくれた。



それより何より


「私が決めてもいいの?」

「別にいいよ。こだわりないから。だから忘れるんだって」

和希は腕を組んで階段に座った。

心なしか、私が座る分空いていた気がしたが

そこに座る勇気なんてあるはずはなかった。