好きで、好きで、好きで、私が私じゃ、無くなる。〔完〕

「だからさ、もう何も怒ってないから。兄貴も美紀と楽しそうだから、もう昔のことなんて気にしてないし」

「…そう、なんだ」

「じゃ、俺、同じ学校の奴らと電車に乗るから」

「うん………お互い頑張ろうね」

「おう!」


昔はすぐ近くにあった淳の背中が

どんどん離れていった。


「もし付き合っていれば」なんて、自分勝手に妄想して

みんな、それぞれ幸せの道を歩いてるのに。


私だけ

時間が止まったままだった――